家出がけっこう豪遊

底辺女子高生 (幻冬舎文庫)

底辺女子高生 (幻冬舎文庫)

家人が本の整理をしてて、もらいました。
「紅ショウガの夏休み」までは、なんだかんだで楽しく読んだ。家出した時のこともおもしろおかしく書いているし。よくあるランク分けの話かと思った。
「夏の終わり」で底辺の意味がはっきりわかってはっとした。底辺て言えば本当に底辺なんだ。確かにいるのに、いないことにされてるとか。多分、それで誰が得をするんだろうと考えれば、そんなに押し付けられた役割に付き合うこともないと思えるんだけどな。今はね。
ところで「蹴りたい背中」って底辺の話だったっけ?今度また読んでみよう。

友だちにも先生にも下宿ファミリーにも恵まれながら、私は確かに世の中が憎かった。読み返すと、こんなにたくさんの人たちがやさしくかまってくれたんだなあとびっくりするけれど、当時の私はその幸運がわからないくらい自分にいっぱいいっぱいだった。