環境放射線

文科省で環境放射線の調査結果を公表しています。ので、
↓ここのページの、下の調査結果のところにある、
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303723.htm


↓環境放射能水準調査結果(都道府県別)[平成23年4月10日(日曜日)13時00分版]というのを見てみました。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/10/1304777_041013.pdf


単位が1時間当たりの[uSv]の量で、調査結果の3ページ目の放射線量の目安が年当たりの量なので、1時間当たりの量を、24倍して365倍して1000で割って、1年当たりの[mSv]の量にしてみました。つまり現在の値が、実際には今後増えるかもしれないし、減るかもしれないのだけれど、便宜的にこのまま変わらずに続くとした場合の値です。あと、24時間、野外にいるわけではないので、厳し目に見てはいます。


グラフです。


個人個人で事情もあるし、判断は自由にしていいと思いますが、個人的には、一般公衆の年間の線量限度である、1[mSv/y]以下の地域では、冷静にしていていいのではと思います。世界平均である、2.4[mSv/y]を超えて、ブラジルの放射線量の10[mSv/y]に近づいたら、家族は避難を考えたほうが良いかなあ...? (あくまで個人的な考えです)


しかし正直言って、グラフにしてみて驚きました...。*1

付記

いやーこわいですね。一般公衆の線量限度はあくまでも年間1mSvなのですね。なんだかんだ言って100mSvまでは安全なんだと思っていましたが、1000人に5人の発ガンなんだそうです。200人に1人って多くないですか? 中部大学の武田先生のブログを見ていたら、怖くなりました。そうか初動で逃げるのが大事なのか...
http://takedanet.com/

付記2

それから、ちょっとくらいの放射能で騒いだり、ペットボトルの水を買うのは、エゴなんじゃないかとか、野菜の産地を選ぶのは風評加害に加担していて人間的にどうなんだろうかとか思っていたんですよ。 ...思いませんか??
国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告のなかに、放射線防護の基本原則というのがあるそうなんですよ。

・正当化の原則
 放射線被ばくの状況を変化させるようなあらゆる決定は、害よりも便益が大となるべきである。
・防護の最適化の原則
 被ばくの生じる可能性、被ばくする人の数及び彼らの個人線量の大きさは、すべての経済的及び社会的要因を考慮に入れながら、合理的に達成できる限り低く保つべきである。
・線量限度の適用の原則
 患者の医療被ばく以外の、計画被ばく状況における規制された線源のいかなる個人の総線量は、委員会が特定する適切な限度を超えるべきではない。

2番目の防護の最適化の原則というので、「被ばくは、経済的及び社会的要因を考慮に入れながら、合理的に達成できる限り低く保つべきである」、とあるんです。つまり、経済的な範囲で、社会的な範囲で、合理的な範囲で、被ばくはできるかぎり避けていいんです。


だから、海外や関西とか沖縄に避難した人を責めてはいけないし、野菜の産地を選んでもいいし、ペットボトルの水を買ってもいい。但し、仕事とかで避難できない人はしなくてもいいし、水が手に入らなければ水道水を飲んでもいいし、野菜も同様。そこはできる範囲でいい。というのが一応の自分なりの結論です。

*1:何を驚いたのかという質問があったので..。福島市がすでに、よく引き合いに出される世界一自然の放射線が高い地域のレベルを超えていたこと。発表されている毎時の値だと、小さくみえるのでよくわからないですよね。